技能実習生10万人超え 建設分野は前年比15.8%増

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 出入国在留管理庁によると、2024年末時点で建設関係の22職種33作業で働く技能実習生の在留者数は、前年比15・8%増の10万6568人となり、集計開始から初めて10万人を超えた。職種別では「とび」と「建設機械施工」の2職種に従事する技能実習生が全体の46・5%と半数近くを占めている。  22職種のうち、在留者数が最も多いのは「とび」で、15・4%増の3万0627人。次いで多かったのは「建設機械施工」で、23・6%増の1万8954人だった。建設機械施工の内訳は、押土・整地が399人、積み込みが878人、掘削が1万3004人、締固めが4673人。  この他の職種では、「型枠施工」の1万3157人、「鉄筋施工」の1万0743人の受け入れ人数が多い。  在留者数の伸び率が最も高かったのは、「築炉」で、在留者数は40・4%増の344人。「配管」も増加しており、建築配管が20・0%増の3363人、プラント配管が26・8%増の955人となる。  建築大工の在留者数は、技能実習生の集計を始めた21年から3年連続で増えているものの、全体に占める割合は3年連続で減っている。21年末時点は3471人で全体の5・7%を占めていたが、24年末時点では4519人で、全体に占める割合は1・5ポイント減の4・2%だった。  全産業の在留者の総数は、12・9%増の45万6595人。建設関係の他、農業、漁業、食品製造、繊維・衣服、機械・金属、その他など全ての職種で増加している。  国際貢献を目的とする技能実習制度に代わり、27年度から育成就労制度が始まる。育成就労制度では、人材確保と人材育成が目的となるため、今後の在留者数はさらなる増加が見込まれる。