横浜市 上瀬谷の現地指令施設新築へ設計プロポ

神奈川

現地指令施設の整備イメージ

 横浜市建築局は、旧上瀬谷通信施設地区に災害時の現地指令施設を新築するため、設計業務の委託先を決める公募型プロポーザル手続きを6月20日に開始した。参加意向申出書を7月1日、提案書を8月12日まで受け付ける。9月に選定結果を通知する見通し。事務所と車庫、ヘリポートなどを備えた拠点とする計画。同地区が開催地となるGREEN×EXPO2027で使用する木材の再利用も視野に入れている。30年3月の完成を目指す。  旧上瀬谷通信施設地区のうち、「公園・防災地区」と位置付けた旭区上川井町の面積約2万平方㍍を活用して現地指令施設を整備する。現地指令施設は、災害時に全国から集結する自衛隊や警察、消防をはじめとした応援部隊の活動を現地で一括して調整・統括するための場所。市内初となる広域防災拠点としての役割を果たす機能の一つ。  平常時には、消防署の出張所のような機能を持たせる予定。平常時と災害時に利用用途を転換することを見越した施設計画を立案する。  必要な機能として、事務所と緊急車両用の車庫(平常時に大型車両含め10台程度並列)、ヘリポート、ヘリ待機所などを想定。地下には給油タンクを埋設する。  事務所は地上2階建て・延べ床面積2400平方㍍程度で、構造については提案を求める。事務室と会議室の他、職員用の寝室や休養室、浴室などを設ける。  また、旧上瀬谷通信施設地区で開催するGREEN×EXPO2027の仮設建築物を解体した木材を再利用したい考え。主要構造部以外での活用方法を提案してもらう。  25~27年度に基本・実施設計をまとめ、28~29年度に施工するスケジュールを想定。25年度末を期限とする今回の基本設計については、概算業務予定価格の上限を約4250万円と見積もった。プロポーザルで選定した事業者と26年度以降も基本設計(その2)と実施設計、工事監理を随意契約する予定で、予定価格の合計は税込み約3億1000万円を見込んでいる。  建築と設備を含めた概算工事費は税込み約31億円。  プロポーザルには市内または準市内に所在する企業単体からの申し込みを受ける。競争入札参加有資格者名簿で営業種目1位が「建築設計(監理含む)」で細目に「庁舎、学校、病院等の設計」が含まれていることが条件。過去20年間で1棟の延べ床面積が1000平方㍍以上ある消防関連用途の建物を設計した実績などを求める。