滋賀県 県立美術館整備基本計画策定支援を日建設計大阪オフィスで

大阪
 滋賀県は、県立美術館整備基本計画策定支援業務の公募型プロポーザルを実施し、日建設計大阪オフィス(大阪市中央区)を特定、1054万9000円(税込み)で随意契約を結んだ。具体的な整備内容や整備手法などの調査検討と並行し、子どもを対象としたワークショップを8月に行うなど、利用者や県民を対象に対話を進め、年内めどに基本計画(素案)をまとめ、県議会の常任委員会に報告。年度内の成案化を目指す。  同プロポーザルには、この他に坂倉建築研究所大阪事務所(大阪市西区)が参加した。  たたき台としている基本計画(骨子)によると、県立美術館の目指すべき姿を「子どもも大人も来たくなる未来をひらく美術館」とし、「既存館の改修」、「増築」、「公園と一体となった整備」、「子どもがアートに親しめる環境整備」を再整備の方向性としている。  建物・周辺の現状調査や運営上の諸課題を検証しながら整備にかかる技術的要件を検証したところ、増築可能範囲は既存館南側と北西側に限定。この他、美術館入り口を北側に追加することや展示室の新設、収蔵庫の増設、既存施設の老朽化に対する抜本的な施設改修と設備更新が必要などとしている。 策定支援業務の内容は、諸室の整備内容や既存館の改修内容、公園と一体となった整備方針の検討といった施設整備の基本的な考え方の他、概算整備費や整備事業手法、スケジュールの検討など。  納期は2026年3月31日。  同美術館は琵琶湖文化公園内の大津市瀬田南大萱町1740ノ1に所在。  規模は鉄筋コンクリート一部鉄骨造地下1階地上2階建て延べ8544平方㍍。20~21年度に消火設備や耐震、防水対策、展示室内装などの老朽化対策工事、23年度に屋根や作品用エレベーターなどの長寿命化改修工事を行っている。