川崎市 扇島地区で臨港道路とふ頭を整備 基本設計を委託
神奈川
「高度物流」を囲う臨港道路と「港湾物流」にふ頭を新設
川崎市港湾局は、JFEスチール東日本製鉄所の高炉休止に伴う臨海部の大規模土地利用転換に関連して、扇島地区に臨港道路とふ頭を整備する。基本設計をオリエンタルコンサルタンツ神奈川事務所(横浜市中区)に委託し、2026年3月31日までに成果を得る。今後の詳細なスケジュールは未定だが、30年度の扇島地区先導エリアの概成に向けて工事を進めたい考えだ。
対象となるのは、扇島地区の南側(扇島南地区)に位置する先導エリア約70㌶の一部。
市道として整備する予定のJFEの構内道路に接続する道路として、(仮称)臨港道路扇島1・2号線を新設する。総延長は約1・7㌔で、1号線が約1・12㌔、2号線が約0・58㌔。
設計内で、道路線形や幅員などの形状、側溝などの排水設備といった計画を立てる。JFEが首都高速湾岸線沿いに設ける「高度物流」ゾーンを囲うようにして、臨港道路を築造する方針。
ふ頭は「港湾物流」ゾーンとして新設する。想定規模は約12・8㌶。ふ頭内の舗装や照明設備、雨水の排水設備、フェンスなどの位置や規格などを設計で検討する。
整備用地を含む先導エリアは原料ヤードとなっており、JFEが構造物などの撤去を行っている。北側から「高度物流」、「港湾物流」、「カーボンニュートラルエネルギー」ゾーンに区域を分け、カーボンニュートラルエネルギーゾーンでは水素供給拠点などを構築する。
先導エリアは28年度から一部で土地利用を開始する予定で、30年度の概成を目指す。基本設計 で臨港道路とふ頭の施工方法や概算工期など、おおまかなスケジュールを立案する。