〈インタビュー〉小池設備・小池重憲社長、小川魁兜さん

神奈川

小池社長(左)、小川さん(右)

 神奈川県の「かながわSDGsパートナー」から事例を募集し表彰する「かながわみんなのSDGs」で小池設備(相模原市南区)の「若手の育成と独立支援で建設業を盛り上げる!」が神奈川県中小企業診断協会賞を受賞した。  若手人材確保の課題解決に向け、最短6年で独立可能とするプロジェクトを立ち上げ、これまでに10人を受け入れているという。小池重憲社長に同プロジェクトに取り組んだ経緯、今年4月に入社した工事部の小川魁兜さんに入社したきっかけなどを聞いた。  ―まず小池社長に聞きたい。取り組みを始めた動機は。 小池 「どの業種でも若手の人材確保は問題になっており、特に水道屋の多くが廃業に追い込まれている。地方に行くと、地元の水道屋がない地域があるのが現状。会社がなくなれば社員だけでなく、頼りにしていただいた顧客・地域が困ってしまう。歯止めをかけるべく、プロジェクトを立ち上げた。独立しても全国にネットワークができ、弊社のノウハウが困っている地域で生かされると考えた」  ―これまでの成果などを教えてほしい。 小池 「全国の工業高校を訪問してきたが、最近になって先生からの認知度が上がってきた。これまで10人を受け入れ、1人がプロジェクトを卒業し、地元に戻り家業を継いだ。働いている中で、この場所(小池設備)で頑張りたいと奮起している人もおり、会社の戦力になっている。また、仕事やセミナーを通じて自身の夢を見いだす姿は、既存社員の刺激になっており、会社全体の活気が高まっている」  ―小川さんに聞きたい。小池設備を選んだ経緯は。 小川 「工業高校に進学し、授業で水道工事を学ぶうちに興味を持ち、在学中に勉強して2級管工事施工技士補の資格を取得した。会社を選んだのは、本管工事や修理など多種多様な業務を行っているので、スキルアップするために最適だと感じた。また、独立できるという言葉も魅力的だった。もともと人に指示されて動くのが嫌な性格、早く自立したいと思い、ならば独立を目指して頑張ろうと考えた」  ―2人に聞きたい。今後の目標は。 小池 「人材育成はコストではなく投資。社内全体の意識改革と採用理解へ努めることが経営のボトムアップになる。育てた人材が独立することは、その地域のインフラを守る水道屋が増えるということ。これからも独立支援希望者の受け入れを続けていきたい」 小川 「実際に働いてみて、生活に直結するインフラ整備に携わり、責任の重さと同時に働きがいも感じている。現在は1級土木施工管理技士補の1次試験合格を目指し、仕事の後や休日に時間を作って勉強している。仕事と勉強の両立は大変だが、目標に向かって頑張っていきたい」(聞き手は相模支局=山田洋平)