都 東部療育センター大規模改修 計画作成へ複数ケース比較

東京

東部療育センターの現況(ホームページより)

 東京都福祉局は8月18日、東部療育センター(江東区)の大規模改修に向けた基本計画作成支援業務の委託先を決める希望制指名競争入札を公示した。都市計画・交通等計画B~Cの競争入札参加有資格者から8月22日まで希望申請を受け付け、9月5日に開札する。コストや工期などの観点から複数の改修ケースを比較検討して方向性を固める。履行期限は2026年3月31日。財務局の「第三次主要施設10か年維持更新計画」(22年3月策定)では、28~31年度(第3期)に設計に着手する施設の一つとなっている。  東部療育センターは江東区新砂3ノ3ノ25(敷地面積8936平方㍍)にあり、重症心身障害児・者の療育と医療を行っている。療育部門に入所と短期入所で計114床を備え、1日当たり35人の通所にも対応。また、医療部門は14の診療科で1日当たり100人の外来を受け入れている他、6床の入院機能を持つ。  施設の規模は鉄筋コンクリート造4階建て延べ1万1171平方㍍。レーモンド設計事務所(渋谷区)の設計、鹿島・新日本JVの施工で05年に完成した。築後約20年がたち、各種設備に経年劣化が見られるため大規模改修を施す。  今回の業務は、23年度に千代田コンサルタント(千代田区)が手掛けた劣化度診断調査と24年度にパブリック・マネジメント・コンサルティング(品川区)が手掛けた施設整備手法検討の結果も踏まえながら進める。  各部門へのヒアリングを通じて、改修の要望や改修中に移転が必要な機能を把握。その上で、リースの仮設棟を敷地内または別地に建設するケースと建設しないケースを設定し、コストや工期、利用者負担の観点から比較して▽改修範囲・箇所▽スケジュール▽概算工事費―などを考える。  業務の過程で仮設棟を建設する方向になれば、施設の全機能を一括で移転して改修する場合とフロア単位などに分割して移転しながら順次改修する場合に分けて、仮設棟の規模・機能や仕様、スケジュール、概算工事費をまとめてもらう。