リニア建設促進愛知県期成同盟会総会 東京・名古屋間の早期整備

中部

あいさつする大村会長

 愛知県内の市町村や経済団体などで構成するリニア中央新幹線建設促進愛知県期成同盟会(会長・大村秀章愛知県知事)は8月20日、2025年度の総会を名古屋市内で開き、「東京・名古屋間の早期整備と静岡工区の早期着手を図る」ことなどを盛り込んだ決議を採択した。25年度事業として、今後、国などに要望活動などを実施する予定。総会には国・県など関係議員、関係機関、市町村などから約250人が出席した。  あいさつに立った大村会長は、リニア建設工事の愛知県内区間の坂下西工区などの工事進捗に触れ、JR東海に対し感謝を述べるとともに、「引き続き、地域の皆さまに丁寧に説明をし、安全対策や環境保全に万全を期し、着実に工事を進めてほしい」と述べた。また、5月28日に行われたリニア中央新幹線建設促進期成同盟会の総会後に、沿線自治体の5人の知事が中野洋昌国土交通大臣に面会し、早期開業を要望したことに触れ、「『一日も早い全線開業に向けてしっかりと取り組んでまいりたい』との力強い言葉をいたただいた」と話した。  また、丹羽俊介JR東海社長が、愛知県内の地下駅の名古屋駅の掘削の準備工となる地中連続壁工事や、6月に行った坂下西工区で「愛知シールド」の発進式、などの工事の進捗状況などを説明。静岡工区については「6月に水資源に対する対話に区切りがつき、環境保全などの対話についても丁寧に取り組んでいきたい」と述べた。  総会決議では、3項目を採択し、静岡工区について、「水資源・自然環境への影響の回避・低減と、リニア中央新幹線の早期実現を両立させる観点から、有識者会議で取りまとめられた報告書を踏まえ、関係自治体等の理解を得ながら早期着手を図り、開業時期を示すこと」とし、リニア中央新幹線名古屋駅の整備に当たって、「名古屋駅のスーパーターミナル化について、地域一丸となって推進しており、国がこれを強力に支援すること」などを盛り込んだ。