県 東京湾海岸保全基本計画を見直し 気候変動の影響検討

神奈川

東京湾岸延長280㌔が対象

 神奈川県は、東京湾沿岸海岸保全基本計画を2026年度中に見直す。本年度は各海岸管理者や有識者で構成する技術検討会を開催し、将来的な気候変動による影響、必要となる海岸保全施設の高さを検討する。国の方針に基づき、2100年までの平均気温の上昇を2度に抑えたシナリオを前提とする。改定業務は建設技術研究所(東京都中央区)に委託した。  東京湾沿岸海岸保全基本計画は04年に策定。東京湾の範囲は千葉県館山市洲崎と神奈川県三浦市剣崎を結ぶ線の内側の水域で、このうち神奈川県区間の海岸線の延長は約280㌔となる。  基本計画では基本理念と海岸保全の方向性、高潮や波浪、津波に対して目標となる水位を設定。「川崎」「横浜」「横須賀」「浦賀・三浦」の四つのゾーンごとに護岸などの整備方針を示している。  一方、国は20年度に海岸保全基本計画を改定、各都道府県には気候変動の影響を考慮して海岸保全施設の整備の水準を定めるように通知した。東京湾の神奈川県区間の計画については、24年11月から気候変動の影響などに関する検討を始めた。パリ協定で合意された21世紀末までの平均気温の上昇を2度に抑えたシナリオを前提とする。  本年度は有識者らが参加する技術検討会を1~2回開催し、将来的な高潮や波浪、津波などを含む気候変動による水位の上昇、必要な護岸などの高さを検討する。今後はこれらの結果を踏まえて、現行計画に定めた防護水準や設計水位を変更、各海岸管理者と協議しながら海岸保全施設の整備の方向性を取りまとめる。  本年度末に計画の変更を予定する相模灘では、護岸などの高さを21世紀末までに平均約1・4㍍高くする必要があると結論付けた。東京湾は閉鎖的な地形であることから、相模灘と比較すると台風などによる高潮の影響が出やすい特徴がある。  東京湾のうち東京都、千葉県ではそれぞれの区間で計画の変更が完了した。