都 北療育医療センターを移転改築 概算工事費191億円

東京

新しい北療育医療センターの施設配置計画(東京都福祉局資料より)

 東京都は北療育医療センター(北区)を都営桐ケ丘団地の建て替え創出用地に移転改築する。新しいセンターの延べ床面積は約2万3000平方㍍を想定。2026~27年度で基本設計、28~30年度で実施設計をまとめて、30~35年度に工事を行う。35年度の開設を目指す。概算工事費は造成・擁壁や外構を含め税込み191億円を見込む。  既存のセンターは北区十条台1ノ2ノ3にあり、重症心身障害児・者の療育と一般医療機関では困難な心身障害児・者の診療を行っている。面積1万6721平方㍍の敷地に▽A棟=鉄筋コンクリート造地下1階地上2階建て延べ7823平方㍍▽B棟=鉄筋コンクリート造2階建て延べ4067平方㍍▽C棟(看護宿舎など)=鉄筋コンクリート造5階建て延べ1150平方㍍―など総延べ床面積1万3296平方㍍の施設が立地。1985年に完成した。  施設の老朽化や狭隘(きょうあい)化を受けて、所管の福祉局が移転改築または現地改築のどちらかによる再整備を検討。その結果、利用者の負担が少なく、工期やコストの面でも比較的メリットの大きい移転改築で対応することを決めた。  移転先は北区桐ケ丘2ノ2で、都営桐ケ丘団地の建て替えにより創出した面積約1万6500平方㍍の敷地を活用する。既存住棟の解体を終えて更地になっているが、高低差があるため造成などが必要になる。  新センターの想定規模は鉄筋コンクリート造地下1階地上4階建て延べ約2万3000平方㍍。医療部門と療育部門の機能が東西に長く南北に短い敷地に収まるよう積層型の施設を検討する。病床数・定員数は▽長期入所=52床▽短期入所=11床▽入園=15床▽入院=50床▽通園=定員40人▽通所=定員30人▽外来=12診療科―とする方針だ。75台分の駐車場と130台分の駐輪場も設ける。  2024年度に基本計画作成業務をアルキメディカ(中央区)が手掛けた。