横浜市 11月にもグループ対話 ポンプ型遊水地の包括管理

神奈川
 横浜市下水道河川局は、ポンプ排水型遊水地の包括的な維持管理に向けて11月にも民間企業とのグループ対話を実施する予定だ。全4施設の日常的な点検や運転管理などを一括して民間に任せることで、治水安全度の向上や財政・業務負担の軽減を狙う。事業者のニーズや提案内容などを把握して、2026年度内をめどに事業手法を決めることを目指す。  遊水地には自然排水型とポンプ排水型がある。ポンプ排水型遊水地は、市街化が進んだ地域などの地下に整備されており、河川が増水した際に一時的に貯留した水をポンプで排水する施設。  市内には、▽今井川地下調節池(トンネル型、貯留量17万8000立方㍍、04年供用開始)▽鳥山川遊水地(二層箱型、4万4000立方㍍、04年度)▽宇田川遊水地(箱型、6万5000立方㍍、08年度)▽舞岡川遊水地(箱型、5万5200立方㍍、14年度)―の4施設がある。  主に点検や河川への排水作業、遠隔監視、設備のメンテナンスなどの業務を一括かつ複数年で委託したい考えだ。  現在は、工種に応じて施設を維持管理しており、発注業務や契約後の監督業務が煩雑になっているという。また、出水期は雨水を貯留する頻度が高いため、限られた期間で躯体や設備のメンテナンスを行う必要があることが課題となっている。  8月27日の横浜PPPプラットフォーム(yopp)でこれらの状況を事業者へ情報提供。11月にもグループ対話を開催する。民間企業の持つ最新の技術や資金、ノウハウなどを活用した効果的な事業手法を検討するための提案を募る。