練馬区 石神井庁舎跡地の新施設 着工は29年度以降

東京

石神井庁舎の現況

 練馬区が計画している石神井庁舎跡地に整備する新施設の着工が、2029年度以降になることが明らかになった。28年度に完成する「石神井公園駅南口西地区市街地再開発事業」の再開発ビルへ区民事務所などの行政機能が移転してから、既存施設の解体に着手する。本年度中にも石神井庁舎跡敷地活用検討会議で提言書を取りまとめ、その内容を踏まえて区が実現可能性のヒアリングや事業手法の検討を行い、早ければ26年度にも基本構想を策定する見通しだ。  石神井庁舎は築50年以上経過しているため、現庁舎を解体し、民間機能や公共施設が入る複合ビルを整備する。新施設は最大で6階建て延べ1万7500平方㍍程度の建物の建設が可能としている。敷地面積は5012平方㍍。  検討会議で取りまとめた提言案によると、新施設は①図書館、カフェ、ワークスペース、子ども食堂などの「日常の居場所」②広場、散策路、水辺空間、屋上緑化などの「みどり・憩い」③シンボリックな建物意匠、バス待合所、歩行者専用通路などの「まちのゲートウェイ」④フリースペース、音楽スタジオ、アトリエ、スポーツ施設などの「多彩な活動」⑤耐震構造、ソーラーパネル、避難所などの「災害対応」―の5つの視点をベースにした機能の検討を求めている。また、再開発事業や、富士街道と交差する都市計画道路補助第232号線の整備など、周辺のまちづくりを踏まえて機能を精査し、時代の変遷に伴うニーズの変化に応えられるよう、機能の変更が容易にできる施設の整備を求めている。  事業手法はPPP/PFIなどの民間活力を用いた手法の採用も視野に入れつつ、今後検討する。  現石神井庁舎の規模は鉄筋コンクリート造地下1階地上5階建て延べ4992平方㍍。この他、敷地内には西部土木出張所(3階建て)、危険物倉庫(平屋)、旧休日急患診療所(2階建て)がある。所在地は石神井町3ノ30ノ26。  基本構想の策定支援業務はPwCアドバイザリー(千代田区)が担当。