下田土木 サマータイムを1現場で導入 働き方改革の一助に

静岡

午前5時より朝礼行う作業員

 静岡県下田土木事務所は、2025年度から実施が始まったサマータイム制度について、今夏1件の現場で導入した。実施期間は9月上旬まで(30度以上の気温が続くようなら延長)。受注者から担当職員に対して導入の検討についての相談・要請があれば、今夏の工事であれば適用する考えだ。  対象となった現場は「24年度前田川支川湊北沢砂防工事(渓流保全工)」で、長田建設工業(南伊豆町、長田芳郎社長)が施工している。一部の期間で従来の勤務時間(午前8時~午後5時)から、午前5時~午後2時に変更し工事を行った。  サマータイム導入期間に立ち会いを行った事務所職員は「本来は熱中症対策として導入したものだが、施工する作業員の中には『早く終わるので、子どもの迎えに行くことができる』など別の側面での利点があった。働き方改革の一つになるのではないか」と副次的な効果があったことを強調した。  次年度の制度についても「継続して実施していく考えだ。厚生労働省が進める『1年単位の変形労働時間制』と連動することも可能ではないか」と制度の重要性を示した。  6月1日から改正労働安全衛生規則で熱中症対策が義務付けられたことを受け、早朝の時間帯に現場の作業時間をずらし、熱中症リスクの低減を図ることを目的に制度を導入した。本年度に県内の土木事務所で導入したのは同事務所のみ。  ※サマータイムの概要については表の通り。

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