不動産業の景況感 賃貸・売買増加

静岡
 アットホーム(東京都大田区)は不動産仲介業の景況感に関して、2025年4~6月期の調査結果を公表した。景気動向を示す数値は、静岡県内では賃貸仲介が50・4で、前期(25年1~3月期)と比べて1・4ポイント増加した。売買仲介の数値は、前期比2・2ポイント増の49・0となった。  賃貸仲介の数値が増加した背景についてアットホームは、「海外からの顧客が増えた」「高額物件でも条件が良ければ決まりやすい」などのコメントが不動産業者から寄せられたとしている。来期(25年7~9月期)の見通しは、今期と比べて4・2ポイント減の46・2となっており、「静岡市内の物件が供給過多となっている」との意見も見られたという。  売買仲介の数値上昇に関しては「移住や別荘など、セカンドハウスとしての利用目的の購入者が増えている」との声が多いと指摘。来期の見通しの数値は今期より4・7ポイント減少し44・3。建築費の高騰や、「注文住宅用地の売れ行きが悪い」と懸念する業者もいるという。  同社は全国の13都道府県14エリアの加盟店を対象に、住宅不動産市場の景気動向について四半期ごとにアンケートを実施している。前年同期に対して、店舗の業況や成約数など9項目を5段階で評価、各評価を点数化して算出している。数値が50を上回れば「良い」、下回れば「悪い」を意味する。今回の調査期間は6月13~25日で、静岡県内では160の有効回答が集まった。