鈴木知事 科学技術高校で知事講話
静岡
科学技術高校での知事講和
静岡県の鈴木康友知事は8月29日、高校生に静岡県の魅力を伝え県内就職を促すための知事講話を初めて開いた。科学技術高校1年生約320人に対し、県内の魅力や産業、県の取り組みを伝えた。
鈴木知事は、知事としての目標を「幸福度日本一の静岡県の実現」とし、身体的、精神的、社会的に全てが満たされた状態を指す「ウェルビーイング」を目指していると伝えた。
静岡県の魅力を「東京、神奈川に比べて持ち家率が高く、持ち家の面積も広く、通勤時間が短い。ワークライフバランスがとりやすく、収入も遜色ない。住宅価格をはじめ物価も安い」とし、暮らしやすさをアピールした。
産業面では、2000年から24年の間の累計工場立地件数が全国1位であることに触れ「静岡県には産業を興すポテンシャルがある」と述べた。また、スズキやホンダ、ヤマハなどの製造業の本社や工場、金融やマスコミ、交通機関などさまざまな企業が集積しており、「しっかり探せば、『都会に行かないと自分に合った仕事はない』ということはない。皆さんのニーズに合う仕事は県内で探せる」と訴えた。
高校生の起業家精神を養うためのアントレプレナーシップ育成プログラムも紹介。「高校生のうちから会社を立ち上げる人もいる。良い企業に勤めるのも選択肢の一つだが、自ら起業することも、皆さんの将来に大きな可能性を秘めた選択肢だ」と、視野を広げることを促した。
当日は体育館で実施。参加した生徒の1人は知事に「入ってきたとき、暑いと感じませんでしたか」と問い「体育館に冷房を設置してほしい」と要望した。鈴木知事は「全高校に設置するとなると大変な財政負担となるが、気候変動で夏が大変暑いので、検討していきたい」と答えた。