静岡市 東静岡の調整池を活用する事業者を募集

静岡
 静岡市は、JR東静岡駅から徒歩8分にある東静岡2号調整池を活用する民間事業者の募集を始めた。調整池の機能を維持しながら有効活用することで、周辺地域の活性化につなげる。  応募資格は単一事業者か、複数事業者で構成するグループ。事業参加の必須条件ではないが、9月4日まで現地見学会を実施するため、9月3日午後5時まで申し込みを受け付ける。  参加表明書は9月18日に持参か郵送で受け付け、プレゼンテーションなどの審査を経て、11月7日に優先交渉権者を決める。  所在地は駿河区東静岡2ノ54で、敷地面積は6360平方㍍。西側が幅員8㍍の市道に接続している。底盤仕様はコンクリート造で、貯留量3491立方㍍。幅4㍍、長さ97㍍、傾斜6%のスロープがある。  東静岡駅から徒歩で約8分、東名高速道路の日本平久能山スマートインターチェンジから車で約10分に位置する。近くには池田東静岡公園やグランシップがあり、県内外からの来訪が見込まれる。JR東静岡駅周辺は、市のアリーナ建設や新県立中央図書館整備計画があり、文化・スポーツの拠点としての発展が期待されている。  このような環境を生かして、東静岡地区全体の魅力向上や活性化につなげるため、同施設を活用する民間事業者を募集する。  提案には、東静岡地区まちづくり基本構想と整合が取れ、地域の活性化や発展が期待できる内容であることを求める。40台程度の駐車場を設けること、工作物を設置する場合は、調整池の機能と維持管理を阻害しない仕様・構造とすることも条件。占用期間は10年を上限とし、応募者の提案によって決める。  従来、調整池は住民の生活か事業のために使用することが必要で、やむを得ない場合のみ占有できるとされていた。ただし、洪水調整に必要な貯留機能を確保するために広い面積を持つ施設も多く、市によると、地域のオープンスペース需要への対応として平常時には調整池の内部をグラウンドとして使用するなど、行政が主体となって有効に活用している事例もあるという。このため市は、調整池の機能に支障のない範囲で、地域社会の必要性が広く認められ、周辺エリアでの新たな魅力づくりに貢献する場合には、営業活動に使用するための占用を許可することにした。