愛知県 一宮西港道路の計画段階環境配慮書を審査
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愛知県は8月29日、環境影響評価審査会を開 き「一宮西港道路」の計画段階環境配慮書を審査した。委員からは、想定する道路の構造について質問があり、事業予定者である国土交通省の担当者は「高速道路をイメージしており、基本的には高架構造で検討している」と回答した。今後の審査は、同日に設置した同審査会道路部会に委託し、知事意見の通知は、10月31日までに行う。
委員からは他にも「木曽岬干拓地では、猛禽(もうきん)類の餌が賄いきれず、愛知県側の田園地帯でも狩りをしている。重要な種の生息地であることを認識し、なるべく影響のない工事を検討してほしい」や、田園地帯に道路を通すため、景観面への配慮を求める旨の意見などが出された。
一宮西港道路は、名神高速道路・東海北陸自動車道の一宮ジャンクションから伊勢湾岸自動車道までを結ぶ、延長約30㌔(4車線以上)の高規格道路。
同事業では、西尾張中央道を活用する「東側ルート」、新設道路を整備する「中央ルート」、国道155号を活用する「西側ルート」の3ルート帯案が検討の対象。3月には国交省中部地方整備局が、速達性・定時性の向上などに優れる中央ルート案を対応方針(案)として了承した。
今回、議題となった計画段階環境配慮書の中では、▽騒音と大気への影響▽植物への影響▽景観への影響―の3項目で、中央ルートが優れていると評価している。