北区 王子まちづくり 実施基準策定へ素案

東京

緑化のゾーニングイメージ

 北区は、王子駅前まちづくりの整備計画実施基準の素案をまとめた。『飛鳥山をまちなかにつなげるための考え方』というコンセプトの基、公園機能を生かした周辺施設や道路の在り方を考え、にぎわいの創出に向けた方針や基準を示している。  王子駅周辺では、国立印刷局王子工場用地の一部に計画する北区役所新庁舎事業を中心とした、まちづくりを進めていく。先行実施地区として位置付ける王子駅中央口~南口前エリアでは住友不動産(新宿区)が主導する市街地再開発事業の他、王子駅の南北をつなぐ(仮称)貫通道路の新設、駅前広場の整備などを計画している。  主要施設の機能イメージとして、新庁舎と再開発ビル東西街区の低層階に飲食・サービス・物販などの商業施設を配置し、にぎわいを創出。商業、業務、居住、宿泊、行政など都市機能を集約し、街の魅力向上を図る。  にぎわい創出エリアに来街者を誘導するため、広場と一体化した歩行者空間を整備する。明治通りと交差し、新庁舎と再開発エリアの間を通過させる貫通道路は、自転車レーンを含めた車道幅員9㍍、歩道3・5㍍×2、歩道状空地4㍍×2の幅員構成を想定する。  緑化については、JR京浜東北線を挟んで西側に位置する飛鳥山公園との一体感を創出するため、新庁舎と再開発ビルが建つ東街区のエリアには、JRを挟んで隣り合う飛鳥山の特徴に合わせた台地や崖線状の緑地を配置。石神井川沿いには水辺を生かした緑地空間を計画する。  災害対策として、首都直下型地震や荒川の氾濫を想定し、災害対策本部となる新庁舎を中心に避難生活支援施設や一時滞在場所を確保する。  今後は景観審議会や区民への説明会を開催後、2026年1月に案をまとめ、25年度中に策定する。