愛知県 26・27年度入札参加資格審査改正 評価項目を追加
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愛知県は9月1日、2026年度と27年度の入札参加資格審査で、総合点数の算定基礎となる成績評価点数の評価項目を見直すことを明らかにした。「社会的取組評価点数」の評価項目に、「あいち生物多様性企業認証」「取引適正化の推進」の2項目を新たに追加する予定。一方で、経営事項審査の評価項目に入った「くるみん認定」を削除する考えを示した。この改正により、社会的取組評価点数は10項目から11項目になる見通しだ。
県の総合点数は、経営事項評価点数(総合評定値、P点)と成績評価点数を合計した数値。このうち成績評価点数は、工事成績評定点数、優良工事表彰点数、地域貢献点数、建設キャリアアップシステム登録状況点数の4項目と「社会的取組評価点数」を合計した数値から、指名停止等経歴点数を減算して算出する。
社会的取組評価点数は現在、▽自動車エコ事業所の認定▽障害者の雇用義務の達成▽協力雇用主の登録および保護観察対象者等の雇用▽障害者就労施設等からの調達実績▽愛知県ファミリー・フレンドリー企業の登録▽あいちっこ家庭教育応援企業への賛同▽愛知県休み方改革マイスター企業の認定▽エコモビリティライフ推進協議会への加入・エコ通勤優良事業所の認証▽愛知県健康経営推進企業の登録▽くるみん認定―の10項目のうち、1項目を満たすごとに10点を付与。ただし、最大付与点数は50点としている。次年度以降は、この中からくるみん認定を削除し、「あいち生物多様性企業認証」と「取引適正化の推進」を追加する予定とした。
「あいち生物多様性企業認証」は、企業の生物多様性保全に関する取り組みを促進するため、優れた取り組みを実践している企業を県が認証する制度。環境局自然環境課で認証を受けていることが必要となる。
「取引適正化の推進」は、サプライチェーンの取引先や価値創造を図る事業者との連携・共存共栄を進めることで、新たなパートナーシップを構築することを「発注者」側の立場から企業の代表者の名前で宣言する国(中小企業庁)の制度。この「パートナーシップ構築宣言」を公表していることが評価対象となる。
一方、削除する「くるみん認定」(トライくるみん認定およびプラチナくるみん認定を含む)は、23年経営事項審査の審査基準の改正で経営事項審査の評価項目へ追加された。このため、評価の重複を避けて、成績評価点数の項目から削除する形となっている。
これらの変更予定は、26年1月に予定している入札参加資格申請に向けて、主な改正内容(総合点数の評価項目の追加)を事前に告知するもの。県は、総合点数の算定方法の詳細について、12月に公表を予定する申請要領に明記するとしている。