技能実習生の失踪 建設業は3297人 全産業で依然最多
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出入国在留管理庁の調査によると、2024年の建設業の技能実習生の失踪者は3297人だった。前年と比べ28・2%の減少だが、全産業の中で最も多く、全失踪者の50・6%と半数を占めている。失踪者のうち、1020人は失踪から3カ月以内に所在が確認されている。
失踪者を職種別に見ると、最も多いのは、とびの1223人。建設機械施工の542人、鉄筋施工の346人、型枠施工の341人が続く。前年に比べて失踪者が増えたのは、石材施工の18人と熱絶縁施工の48人で、その他の20職種では失踪者が減少している。
失踪の主な原因は、賃金の不払いや、受け入れ企業による不適切な取り扱い、技能実習生側の経済的な事情などがある。入管庁は失踪防止対策として、技能実習生や受け入れ企業に失踪防 止に関する情報を周知している他、国土交通省などの関係省庁との連携を強化し、情報を共有している。
全産業の技能実習生の失踪者は33・3%減の6510人。国籍別に見ると6割がベトナムで、ミャンマー、インドネシアが続く。都道府県別で見ると、愛知県が最も多く、次いで大阪府、東京都が多かった。