静岡市議会 アリーナ・スタジアム整備調査など特別委

静岡
 静岡市が新スタジアム建設の最有力候補地としているENEOS所有地の土壌汚染リスクについて、市は「状況ははっきりしていないが、(対策が必要なら)盛土と舗装が効率的ではないか」という考えを示した。整備を計画するアリーナやスタジアムに関する調査や意見交換を行う、市議会アリーナ・スタジアム整備調査特別委員会が9月2日に初会合を開き、その中で説明した。  スタジアムに関しては、IAIスタジアム日本平を大規模改修するか、JR清水駅東口付近のENEOS所有地を最有力候補地に建設するかを検討している。9月補正予算案に、IAIスタジアム日本平の大規模改修に必要な費用の再積算費を計上し、新スタジアム建設かIAIスタジアム日本平大規模改修かの検討に生かす。  委員からENEOS所有地のタンク撤去の質問があり、市は「現時点で未定」としつつ「所有者であるENEOSが撤去すると考えている」と答えた。  タンク撤去後、残留化学物質といった土壌汚染のリスク想定は「土壌汚染対策法に基づき、適切な対応が必要と考えている。例えば舗装や盛土で封じ込める、汚染土壌を除去するなどの方法がある。状況もはっきりしておらず、これからENEOSと協力して決めることだが、盛土と舗装が効率的ではないか」とした。  IAIスタジアム日本平の大規模改修のイメージについては「Jリーグのスタジアム基準を満たすことが中心。特に屋根の基準を満たすよう改修するが、崖地に建っているため、かなり大規模な工事が必要になる」と答えた。  清水駅東口周辺地区の土地利用について「市議会26年2月定例会までには結論を出し、26年度当初予算案に必要な予算を盛り込む」考えを示した。9月補正予算案に清水駅東口周辺地区土地利用検討事業の予算を計上しており、地域づくりの中核施設や周辺施設で必要となる都市機能や施設配置について検討し、市としてどのような形で進めるかを内部で考えていく。  市は、JR東静岡駅近くにアリーナを建設するため、整備・運営事業の総合評価一般競争入札を8月に公告。委員から「物価や人件費の高騰で公共事業の入札不調が散見される。アリーナ整備・運営は既に公告されたが、市場の反応はどうか」と問われ、「8月21日の入札・現地説明会に複数企業の参加があった。具体的な数は明らかにできないが、熱心な企業はいくつかあり、入札への参加があると確信している」と答えた。  JR東静岡駅とアリーナ、静岡鉄道長沼駅を結ぶペデストリアンデッキのルートについては「まだ決まっていない。影響の出る地権者に下交渉をしており、意見を聞いた上でルートを早急に決めようと考えている」とした。