衆・参 国会議事堂耐震改修 設計業務を日建に

東京
 衆議院と参議院は国会議事堂本館の耐震改修に伴う設計業務の委託先を日建設計(千代田区)に決めた。4月からの公募型プロポーザル手続きで選定し、8月中に同社が示した9億1100万円の見積金額を採用。建物全体の免震化を見据えた建築と建築設備の設計・積算や各種調査を2029年9月28日までの5カ年で履行してもらう。工事を30年度から8カ年程度で実施することを想定している。  国会議事堂本館(千代田区永田町1ノ7)は▽衆・参議院棟=地下1階地上3(一部4)階建て▽中央棟=地下1階地上4階建て▽中央塔=9階建て―が一体となった延べ床面積5万3464平方㍍の施設。1936年11月に完成した。  81年の新耐震基準の施行と同時期に実施した耐震診断で耐震性に問題はないとされたものの、構造材と仕上げ材の劣化が進んでいる可能性や大地震後の継続使用性などを考慮して2020~22年度に改めて耐震診断。その結果、大地震で一部に損傷が生じる危険性があり、緊急的な対策や恒久的な耐震改修が必要だとする有識者会議の提言を得た。  このため23~24年度に耐震改修の基本計画を検討。有識者会議が3月の報告書で▽建物を使用しながらの改修▽非構造部材も含め建物の損傷を確実に軽減し、内部空間の使用上の影響を可能な限り小さくするため「基礎下免震改修」で建物全体を免震化▽非構造部材と建築設備はさらなる安全性と地震直後の継続使用性を確保するために改修―などを提言していた。  工事の概算費用はおよそ600億~700億円。設計業務の中で30年度から8カ年程度を想定する工期を含めて精査していく。また、設計に関わる資料確認やアドバイザリー会議の運営などの発注者支援業務を建築保全センター(中央区)に委託した。  なお、20~22年度の耐震診断と23~24年度の耐震改修基本計画も日建設計が手掛けていた。