新居浜市 ウォーターPPP募集要項公表
四国
【新居浜】新居浜市は9月2日、上水道・工業用水道・下水道の3事業を管理・更新一体マネジメント方式で民間事業者に委託する「ウォーターPPP(レベル3・5)」の募集要項を公表した。募集・選定方法は、公募型プロポーザル方式とし、参加表明書と参加資格確認申請書を12月1~5日に受け付ける。
民間事業者選定までのスケジュールは、2026年5月11~15日に提案書を受け付け、7月には優先交渉権者を決定する。8月の基本協定、10月の事業契約締結を経て、27年4月の事業開始を目指す。優先交渉権者の選定は、1次、2次審査とも東渕則之松山大学教授を委員長とする審査委員会が評価し、その結果を受けて市が行う。
事業の履行期間は37年3月末までの10年間。提案見積もりの上限額は税込み136億1886万5000円。応募する民間事業者は、単体またはグループとし、設計、工事、運転管理・保守を担当する。参加資格は、応募企業・構成員ともに25・26年度の新居浜市入札参加資格を持ち、これまで市が委託したウォーターPPPに関する導入可能性業務とアドバイザリー業務の受託者、または協力関係者、資本・人事面などの関係でないことなどを条件としている。
また設計を担当する企業に対しては、15年度以降に下水道施設、処理場施設(土木・機械設備・電気設備)、下水道管路、水道・工水管路、管路施設の更新計画、土木・建築構造物、機械設備の設計実績などを求める。
工事を担当する企業に対しては、機械器具設置工事と電気工事の特定建設業者とする。15年度以降に終末処理場の機械設備工事と電気設備工事、内径400㍉以上の水道・工業用水道管路敷設の実績なども求める。
この他、運転管理・保守管理を担当する企業に対しては、下水道処理施設維持管理者の登録を有し、15年度以降に日量2万5700立方㍍以上の標準活性汚泥法の終末処理場、汚水マンホールポンプ場の維持管理業務、し尿処理場・汚泥再生センターの運転・保守管理業務の他、計画給水日量4万5000立方㍍以上の浄水施設、計画給水日量5万2000立方㍍以上の工業用水施設の運転・保守管理を5年以上行った実績などを求める。
市は3事業を一体的に包括委託するスケールメリットを提供することで、民間の創意工夫や資金、人材の最適化などにより、技術職員不足や老朽化施設の急増といった問題の解決を期待している。今回の募集要項の公表に合わせ、要項への質問を9月8~26日まで、現地見学会の参加を9月29日~10月3日まで受け付けている。担当部署は上下水道局下水道課。