橋建協 新大宮上尾道路、早期に上部工を

東京

関東地方整備局と日本橋梁建設協会の意見交換会の様子

 日本橋梁建設協会(橋建協)は9月4日に国土交通省関東地方整備局などと意見交換し=写真、橋梁プロジェクトの推進や橋梁工事を巡る重大事故の防止対策などを要望した。その中で17号新大宮上尾道路(埼玉県)を挙げて上部工の早期発注を求め、関東地整から早期の工事着手に向けて取り組むとの回答を得た。また、安全な現場づくりのため昼間作業の推進を訴えたのに対し、関東地整は交通量などから夜間作業が多くならざるを得ないものの改善に向けて検討する考えを表明した。  橋建協の要望の柱は▽鋼橋事業の需要拡大、継承と進化および国土強靱化への貢献▽現場安全対策の推進と品質の確保▽鋼橋生産性の向上▽既設鋼橋の強靱化・健全化の推進―の四つ。  このうち関東地整は鋼橋事業の需要拡大などを受けて今後5カ年程度の主な鋼橋上部発注予定箇所を提示。上部工の早期発注を求められた17号新大宮上尾道路などの橋梁を挙げるとともに、4号東埼玉道路・八潮~松伏(埼玉県)の専用部や51号神宮橋架け替え(茨城県)、357号東京湾岸道路・東京都区間で新たに大規模な橋梁を盛り込んだことを紹介した。  現場の安全に関しては、橋建協が会員受注工事での労働災害発生状況を説明。死傷者と死者の半数以上は墜落が原因だったことを伝えつつ、見守りカメラなどの新技術を活用した安全対策費用の協議に応じるよう要望した。関東地整は設計変更ガイドラインに基づく協議を通じ、必要性が認められれば安全費の変更に適切に対応すると答えた。