都 板橋市場の再整備 INA新建築研究所が基本設計

東京

再整備後のイメージ

 東京都中央卸売市場は板橋市場の再整備に伴う基本設計業務の委託先をINA新建築研究所に決めた。提案評価重視型のプロポーザル方式で選び、9月8日に同社の提示した1億0800万円の見積金額を採用。延べ床面積2万平方㍍超の市場棟の増築や、同約1万2000平方㍍の既存市場棟の改修などを計画している。2026年2月27日までの委託期間で成果を得て後続の実施設計につなげる。26年10月に荷受場の新設工事に先行着手した後、28年度に増築工事、30年度に既存棟の改修工事に取り掛かる。33年9月の全工程完了を目指す。概算事業費は約166億円(税込み)で、うち工事に160億円を充てる。  板橋市場は板橋区高島平6ノ1ノ5に立地。板橋区と練馬区、北区、豊島区などの西北部へ供給する青果と花きを主に取り扱っている。面積6万1232平方㍍の敷地に、市場棟や花き棟、管理棟などで構成する総延べ床面積5万1440平方㍍の施設がある。  敷地内で増築や改修、解体を段階的に行って再整備する。25~26年度で基本・実施設計を進めながら、26年度後半に荷受場の新設工事に先行着手。面積約2600平方㍍の施設とするため27年度後半までに屋根を設置する。  その後、27年度後半~28年度前半に既存の仲卸荷さばき場(延べ床面積約1499平方㍍)を解体し、空いたスペースなどを利用して28年度前半~30年度前半で市場棟を増築する。  市場棟の増築規模は3階建て延べ床面積約2万0600平方㍍。1~2階(延べ床面積約1万6123平方㍍)を物流施設にして1階に閉鎖型卸売場、2階に加工・パッケージ・荷さばき場を置く他、3階(床面積約4477平方㍍)は業務施設として事務室を配置する。  増築エリアへの一部機能移転を経て、30年度後半~31年度後半で既存の市場棟(延べ床面積約1万2700平方㍍)に改修を施し、常温卸売場や仲卸売り場、荷さばき場などを設ける。さらに32年度前半~後半で既存の管理棟(延べ床面積約7522平方㍍)を解体したり、32年度後半~33年度前半に外構整備を行ったりして全工程を完了させる。