中央日土地 平塚・吉沢地区でまちづくり クラインガルテンなど整備

神奈川

豊かな自然が残る吉沢地区

 【平塚】中央日本土地建物(東京都千代田区霞が関1ノ4ノ1)は、平塚市吉沢地区で地域団体などが実施する、クラインガルテンを中核としたまちづくりに参画する。8月27日には平塚市に「吉沢(ゆるぎ)地区まちづくり計画」を申請。希少な動植物がいる豊かな自然を保全しながら交流人口の拡大を狙う。  まちづくりの対象区域は平塚市上吉沢、下吉沢の社有地を含む約27・6㌶。鷹取山山麓の丘陵地域にあり、平塚市の自然環境調査で神奈川県のレッドデータブック記載の昆虫類2種、両生類1種、爬虫(はちゅう)類2種、鳥類2種が確認されるなど、豊かな自然環境が備わる。その一方で人口の減少により、空き家や耕作放棄地の増加が課題となっている。  同社は地区の状況を踏まえ、平塚市や東京農業大学、地域団体の「湘南ひらつか・ゆるぎ地区活性化に向けた協議会」と協力し、産・官・学・民連携で環境保全と交流人口の増加を目指して整備を進める方針。  まちづくりの中核機能として「クラインガルテン」を想定する。ドイツ語で〝小さな庭〟を意味する「クラインガルテン」は、一般的には農園と住宅がセットになった賃貸物件。リモートワークが普及し都市と地方の二拠点生活を行う人が増えたことから、近年は需要が高まっているという。「クラインガルテン」に加え、体験農園、レクリエーション施設を一体的に整備する。  希少な自然が残るエリアについては定期的にモニタリング調査を行って環境保全活動を実施。散策路を整備し、ハイキングや自然観察の場とする。