明日の星㊴正和興業 大曽根薫(おおそね・かおる)さん

東京
 下水道管路の新設が盛んだった1962年、正和興業(台東区)は下水道の維持管理事業を柱として創業した。現在は下水管の点検・調査や管路清掃などに加え、新設・布設替え工事、老朽化対策工事、耐震化も手掛ける。同社の大曽根薫さんは、公務員やジムトレーナーを経て2023年に入社。「会社の雰囲気や社員の意見を取り入れ、新しい取り組みにチャレンジする風土」に惹かれたという。入社後は採用チームに所属しSNSを通した情報発信など、会社のPRに奮闘する中、「これからは前職の経験を生かしてフレッシュな社員の育成環境を十分に整えていきたい」と意気込む。今後の会社を支える期待の若手に転職のきっかけや業務内容を聞いた。 ―建設業に転職したきっかけは。 「公務員時代には、事務職としての基礎を培ったが、前例踏襲で部署異動もあり大きな成長の実感を得られなかった。そのため、建設業に限らず事務職の中で自らが考え、成長実感を持てる職場を求め転職活動を始めた。そんな中、会社説明会で待遇面はもちろん、社内の風通しの良さを感じ、自分らしく働けると思い、転職を決めた」 ―現在の担当業務を教えてほしい。 「主に新卒採用に携わっていて、求人票の発送や、各高校へ訪問をしている。進路指導の先生への説明の時に、興味を引くような現場紹介動画を作成した。文字よりも動画を活用することで、生徒や先生に具体的なイメージを持っていただいた。これからも試行錯誤しながら取り組んでいきたい」 ―会社の強みは何だと思うか。 「国籍関係なく誰もが活躍できること。当社ではベトナムやフィリピンからの外国人材が多く活躍しており貴重な戦力となっている。もう一つは、ボトムアップで意見を取り入れていること。積極的に社員の意見を聞く、チャレンジしやすい環境だと感じる」 ―今後の目標は。 「毎年安定した採用人数を確保すること。若手社員が多くなれば、研修制度を充実させる必要がある。動画制作の技術を活用し、新入社員が現場に出る前に必要な研修をしっかり行うことで、人材を定着させたい。また、文章では伝わらない社員の人柄、会社の雰囲気をSNS等により視覚へ伝える積極的な広報に挑戦したい」 ―休日の過ごし方について。 「動画編集やアウトドアが趣味。自分で編集した会社の紹介動画がホームページなどに掲載され、思わぬところで趣味が役立ち、業務の幅が広がったのがとてもうれしい。土日祝の休暇がきっちりあり、仕事のオン・オフを切り替えられるので、プライベートも充実している」 (東京支局=大城頌)