マンション修繕費は直近2年間で大幅増 経調まとめ

四国
 経済調査会は、全国で実施された分譲マンション大規模修繕の平均修繕費(1戸当たり)の推移と、2013年時点を「100」とした「マンション修繕費指数」を公表した。これによると、25年の修繕工事費は1戸当たり平均150万6000円で、指数は「161・1」。直近の調査時点の23年と比べると20万7000円増加(15・9%増)で、過去最大の伸び率を示している。  13~25年に実施したマンション修繕費に関する調査結果をまとめた。19年以降は隔年で調査しているため、2年ごとのデータとなる。  修繕費は19~21年で3・8%増、21~23年で4・6%増で推移しており、23~25年の2年間では15・9%増と大幅に増加した。経済調査会はこの結果について、「建設資材価格の高騰や、人手不足による人件費上昇の影響が色濃く表れた」とした。人手不足については、「マンション修繕は、居住者とコミュニケーションを図りながら進める必要がある」とし、言語の壁がある外国人労働者を投入する難しさを指摘した。  25年と23年の修繕費を費目別に比べると、仮設工事費は16・8%増の35万4000円、防水工事費は22・1%増の40万8000円、躯体・外装工事費は4・6%増の36万1000円となっている。防水工事費の上昇については、防水材料の高騰の他、修繕周期を延ばすために高価な高耐久資材を採用する物件の増加が要因と見られる。