薩川組が受賞 静岡県障害者雇用促進大会表彰式
静岡
受賞した薩川組(左 薩川悠輔社長)
静岡県と高齢・障害・求職者雇用支援機構静岡支部(田辺豪支部長)は9月12日、県庁内で「令和7年度静岡県障害者雇用促進大会」表彰式を開催。同機構理事長努力賞の障害者雇用優良事業所で薩川組(静岡市清水区、薩川悠輔社長)、優秀勤労障害者で同社の池ヶ谷透氏が受賞した=写真。
表彰式の冒頭、平木省副知事が「働く皆さんの活躍や頑張り、温かく見守る事業主のおかげで、障害のある方が職場で輝くことができる。事業主の方々には今後も雇用、職場環境の改善を進めていただきたい」とあいさつした。
受賞した同社は、重度障害者の職場復帰を目指して、薩川社長が新しい業務を模索・支援。鼻に貼ったセンサーを使用してパソコン操作、クラウドを活用してデータ共有化による在宅勤務を実現した他、工事資料作成・積算業務・会社案内作成も任せている。また、重度身体障害者が講師となり自らの体験を語る「労働災害根絶に向けた講演会」を全国で40回以上開催している。
池ヶ谷氏は事故により全身不随の障害を負い身体機能に制限がある中、鼻で操作する特殊センサーを用いてパソコン操作を習得し、写真データ整理、工事資料作成、積算業務、会社案内パンフレット作成も行っている。また、同社主催の講演会で、安全教育の講師として全国で40回以上講演している。
薩川社長は「障害を負った本人が講師となることで、障害者に対する理解と認識を前向きにする効果がある」と考え、「彼の努力、前向きな姿勢には脱帽する」と述べた。