香川県 建設工事の不調件数まとめる 3年間で136件発生

四国
 香川県は、2022~24年度の建設工事の不調件数をまとめた。3カ年度で発注した建設工事の件数は全6348件。不調件数は全136件(2・14%)だった。県は今後の対策として、現場代理人不足に対応するための兼務要件緩和の他、発注時期の平準化に向けた余裕期間設定工事などを検討する。併せて、導入してきた現況の制度下での不調件数や不調率の推移を見つつ、必要な制度の導入を図る考え。  年度ごとの不調件数の総数について、24年度は全建設工事2113件に対して不調件数は35件。23年度は2118件に対して39件。22年度は2117件に対して62件となった。発生件数はほぼ同じであるのに対して、不調件数は年々減少傾向にある。  22年度から23年度にかけて不調件数が23件減少した。県は技術者が工事に専任しやすい環境を目指して、施工期間の調整などを行ったことも要因の一つに挙げている。この期間で入札制度の変更などの措置は実施していない。  3カ年度で発生した不調案件の総数を工種別に分けると、多い順に土木一式工事が93件、電気工事が17件、鋼構造物工事が10件となっている。  次いで、機械器具設置工事が6件、塗装工事と管工事が3件、建築一式工事と電気通信工事が2件。とび・土工・コンクリート、造園、建具、解体、舗装、その他の工種では不調は発生していない。  年度ごとの不調発生件数が多い上位3工種の状況は、土木一式工事は22年度に41件、23年度に29件、24年度に23件。  電気工事は22年度に5件、23年度に4件、24年度に8件。鋼構造物工事は22年度に6件、23年度に2件、24年度に2件の不調が発生している。  24年度に上位3工種で不調が発生した案件を等級別に見ると、土木一式工事は全23件のうち、9件がAランク、3件がABランク、6件がBランク、5件がCランク。電気工事は8件のうち、6件がAランク、AB・ABCランクで各1件。鋼構造物工事は2件ともAランクだった。  この他、24年度の不調件数を発注機関別で見ると、高松土木事務所が11件(全470件)、中讃土木事務所が6件(全493件)、警察本部会計課が5件(全61件)だった。