都 送水管の朝霞練馬線を新たに整備 35年度~工事
東京
送水管整備のスケジュールと概略図
東京都水道局は、送水管のネットワーク化に向け朝霞練馬線を新たに整備する。朝霞浄水場と練馬給水所をつなぐ送水管で、詳細なルートや延長は検討中。2032~34年度の3カ年で設計を進めて、35年度に工事着手する計画だ。9月16日に開いた水道事業運営戦略検討会議の専門部会で示した。部会ではこの他、管路や浄水場の更新、自然災害への備えなど施設整備に関する今後の取り組みも整理した。25年度内に改定する施設整備のマスタープランや26年度以降に策定する経営プランに反映させる。
送水管のネットワーク化関連では、新青山線の新設も計画中だ。シールド工法で2工区に分け、第1工区の和田堀給水所~代々木給水所に延長約4㌔・口径2000㍉、第2工区の代々木給水所~芝給水所に延長約6㌔・口径1350㍉で整備する。27年度の工事着手を見込む。
導水施設の二重化では、第二三園導水管を新設する。延長約6㌔、口径1600㍉の管渠敷設を想定。経過年数や耐震性で優先度を判断し、工事は35年度から予定しているものの、先に工事に着手する第二朝霞引入水路と現場が近いため、先行して基本設計をサンコーコンサルタント(江東区)に委託し進めている。26年度までに基本設計をまとめた後、6年空けて33~34年度で実施設計を進め、工事に取り掛かる。
配水管の更新に関しては、能登半島地震を踏まえた新たな取り組みとして、「地域配水の骨格となる管路」を重点的に耐震継手化する。また、必要に応じた増径により配水管ネットワークを強化し、本管機能を一部代替する。地域配水の骨格となる管路は供用年数の経過を待たず、26~35年度の10年間で延長約200㌔を耐震継手化する。
一方で、配水小管の年間取り換え延長は、25年度の約350㌔から28年度以降は約310㌔に減少する見込み。年間事業量は減るものの、難工事などもあり事業費ベースの変化はないとしている。
浄水施設の耐震継手化では、対象となる施設の数が多く規模も大きいため、事業推進に時間がかかる上、入札の不調により遅延が発生しているという。そのため、構造物の外側から補強を行うといった能力低下を伴わない手法を検討し、早期の耐震化を実現させる。
こうした取り組みにより、35年度までに浄水施設の耐震化率約8割を目指す。直近の取り組みを見ると、26年度に三郷浄水場の沈殿池、東村山浄水場の接合井、朝霞浄水場の急速混和池で設計を進め、いずれの施設も27年度に耐震化工事を始める予定だ。
また、自然災害への備えとして、瞬時電圧低下補償装置を新たに導入。停電を検知すると瞬時に蓄電池から送電して一定時間電力を供給する装置で、常用発電設備と比べ整備期間や費用面でメリットがある。新技術のため、実用化の見通しを立てやすい三園浄水場と東村山浄水場での設置を決めた。
この他、三園浄水場で新たな浄水処理技術の検証など現場課題に即した技術開発を目的に整備している新たな実験施設は、当初25年度を予定していた完成時期を28年度に見直した。先進的な技術を効果的にアピールできる施設構造とするために設計変更が生じたとしている。
