墨田区 学校改築2校目に第三吾嬬小を選定
東京
改築する第三吾嬬小学校の校舎
墨田区は、2026年度から改築工事に着手する八広小学校に続く改築対象校として第三吾嬬小学校を選んだ。比較的広い敷地を持ち、既存校舎を使いながら工事を進める「居ながら改築」が可能なため、改築工事の完了後には同じ敷地内に第四吾嬬小学校の仮校舎を建てて将来の改築に備える。この3校を含む5校程度の改築に今後10年間で着手する方針で、年明け2月ごろに取りまとめる「(仮称)墨田区学校改築基本計画」にこうした考え方を盛り込む。
区内の小学校は、敷地が狭いなどの理由で居ながら改築ができる学校が限られる。多くの学校で、別の場所に仮校舎を設けてそこに移転した後、児童や学校関係者がいない「無人」の状態で改築を行う必要があるため、同区では特に、居ながら改築ができる学校を拠点とした複数校の連携が求められる状況だ。
今後30年で築80年を迎える学校が22校ある。このうち、築57年の校舎を持つ第三吾嬬小(第三)は敷地に余裕があるのに対し、最も古い築68年の校舎が残る第四吾嬬小(第四)は敷地が狭い。このため、今回の計画では先に第三を居ながら改築し、その校地内に第四の仮校舎を用意する。こうした複数校の連携を別のエリアでも想定、区として初めて策定する改築基本計画にこのようなフレームを盛り込む方向で調整する。
いずれも設計に2カ年、新築に3カ年、旧校舎の解体に1年程度かかる見込みで、第三と第四の両校を合わせた事業の完了は10年後となる見通し。具体的なスケジュールは11月の議会に公表する。
第三吾嬬小は2026年度に検討業務と設計に着手する予定。既存校舎の規模は鉄筋コンクリート造4階建て延べ4730平方㍍。体育館棟が鉄筋コンクリート造2階建て延べ952平方㍍。敷地面積は8797平方㍍。1968年に建設した。所在地は八広2ノ36ノ3。
第四吾嬬小は既存校舎が鉄筋コンクリート造3階建て延べ4896平方㍍。体育館棟は鉄筋コンクリート造2階建て延べ908平方㍍。敷地面積は8002平方㍍。1957年に建設した。所在地は京島3ノ64ノ9。