川崎市 資源化処理施設新設の民活検討、事業者対話で14者参加

神奈川

新施設の建設候補地。赤の点線は車両の動線(川崎市資料より)

 川崎市環境局は、空き缶やペットボトル、粗大ごみなどの資源化処理施設の建設に向けて、民間活力の導入可能性を探るための事業者対話を実施した。参加事業者は14者。事業方式としては、DBO方式やDB+O方式、DB方式の他、BOO方式やBOT方式など、多くの案があがった。結果を踏まえて、今後事業方式などを検討する。  市内では、空き缶・ペットボトルと空き瓶を収集する南部リサイクルセンター(川崎区夜光3ノ1ノ3)と、粗大ごみや小物金属を担当する浮島処理センター粗大ごみ処理施設(川崎区浮島町509ノ1)が老朽化。大規模改修や建て替えを行う必要があるが、建て替えスペースがなく稼働したまま工事することができない。そのため、公設または民設で新たに資源化処理施設を整備し、機能を移転させる考えだ。  建設候補地は、浮島1期地区埋立用地内の浮島2期関連用地の一部。敷地面積は約2万4000平方㍍。容積率は200%で、建ぺい率は60%。現在は建設発生土置き場となっている。  事業者対話では、DBO方式やDB+O方式、DB方式の他、BOO方式やBOT方式など施設の所有権を民間が持ったまま運営する民設民営方式を希望する意見などがあった。  PFI事業の参画については、「産業廃棄物の受け入れや遊休地の利活用などの自由度が必要」「資金面の課題から参画への障壁は高い」といった声が寄せられた。  ごみ処理の民間委託の検討に関しては、「市の粗大ごみを1社だけで処理するのは難しく、リスクの分担から複数企業で行うことが望ましい」「一般廃棄物の許可業者は絞られる」「市の指定する候補地で事業を行いたい」といった意見があがった。  事業のスケジュール案としては、29年度までに基本計画や要求水準書などを作成し、29~31年度にかけて都市計画決定や環境影響評価、基本・実施設計を行う。32~34年度の3カ年で工事を実施し、試運転の期間をはさんだ後に35年度以降から運営を開始する見通しだ。公設・民設ともに35年度ごろの稼働を目指す。