都 下水道管の優先実施箇所調査結果 緊急度1は0・2㌔

東京

緊急度1の損傷例(都報道発表資料より)

 東京都下水道局は「下水道管路の全国特別重点調査」で、優先実施箇所の調査結果を公表した。調査を終えた延長約17㌔のうち、原則1年以内の速やかな対策が必要と判定した箇所(緊急度1)の延長は0・2㌔、応急措置を実施した上で5年以内に対策が必要と判定した箇所(緊急度2)の延長は1・1㌔だった。損傷は軽微で局所的だったという。今後、緊急度1・2を判定した箇所の空洞調査を追加で行って、防食工事などの対策を検討していく。  埼玉県八潮市で発生した道路陥没を受け、国土交通省は「下水道管路の全国特別重点調査」の実施を全国の下水道管理者に要請した。対象は内径が2㍍以上で、敷設から30年以上が経過した下水道管路とし、都内では総延長約527㌔が該当する。また、このうち、八潮市の現場と似た構造・地盤条件の箇所の調査を優先的に実施。都内では延長約18㌔の管路が調査の対象となっている。  下水道局は東京都下水道サービスや下水道メンテナンス協同組合と連携し、体制を増強するなどして調査を実施。作業員の目視や潜水士、ドローン、テレビカメラ浮流式調査機器などさまざまな手法を用いており、優先実施箇所約18㌔のうち、約17㌔の調査結果をまとめた(9月10日時点)。残る延長約1㌔と優先実施箇所以外の約509㌔についても、順次調査を実施していく。2025年度内に完了する予定だ。