岡山市 生物多様性おかやまP原案を検討

岡山

自然環境保全審議会

 岡山市は9月17日、第1回岡山市自然環境保全審議会を開き、「生物多様性おかやまプラン原案」について検討、審議した。市内の絶滅危惧種など希少種の生息分析、里地里山や低地・干拓地や市街地の各エリアそれぞれの環境保全の取り組みなどを集約し、26年度以降10年間で目指す将来像と基本戦略などを協議した。今後は、11月審議会や12月パブリックコメントなどを経て最終計画をまとめ2025年度末までに答申し、計画策定する。  市内全域で目指すべき将来像には、「森、里、川、海、まちのつながりが生まれ、自然と人が共生する岡山」を据えた。地域別には、里地里山エリアは緑の連続性が高く里山ならではの良好な環境が維持され岡山生物多様性のコアとなるエリア、低地・干拓地エリアはk線や水路・水田による水辺のネットワークが維持・強化され豊かな恵みを育むエリア、市街地エリアは周辺の緑と水辺をつなぐ小さな拠点がさまざまな主体により作られ市民が身近な自然で季節を感じられるエリアといった将来像を目指す。  その実現に向けた基本戦略・行動計画・重点プロジェクトなどが協議され、各委員からは「コアエリアの基準の明確化を」「図や表をわかりやすく」「気候変動や野生動物との接近など最近の課題にも触れるべき」「水辺のネットワークを守ると同様に緑のネットワークも触れるべき」などの意見があり、今後修正点などを盛り込む考え。  生物多様性おかやまプランは、25年度が最終年度となる「岡山市生物多様性地域戦略」の後継となる計画で26~35年度の期間目標定めるもの。国際会議で採択された「昆明・モントリオール生物多様性枠組」に基づき、30年までに自然を回復軌道に乗せ生物多様性の損失を反転させる「ネイチャーポジティブ(自然再興)」や、30年までに陸と海のそれぞれ30%以上を健全な生態系として効果的に保全する「30By30目標」などの新しい考えを盛り込んでいる。