愛媛県久万高原町の小村トンネル 児童が書いた銘板お披露目

四国
 2026年度中の開通が予定されている国道440号の小村トンネル(久万高原町西谷)で、トンネル出入り口の上部に取り付ける、トンネルの名前を記した「銘板」が9月24日にお披露目された。  銘板の作成に当たっては、愛媛県が昨年度、地元の柳谷小学校の全児童3人(1・3・5年生)に、原型となる文字の習字(毛筆)を依頼。その文字を忠実に再現した銘板がこのほど出来上がったため、同小学校の児童(現在は9人)や柳谷幼稚園の園児が参加した除幕式=写真=で、保護者や地域住民らが見守る中初めて披露された。  小村トンネルは、国道440号の道路整備に伴う小村バイパス区間の一部で、延長は442㍍。24年7月に貫通させ、25年9月で土木工事が完了を迎えている。施工者は浅田・若山共同企業体。  26年度には、トンネル(松山市側)につなげる現道の拡幅工事やアスファルト舗装工事、トンネル内の照明設備や路面標示などの工事を進め、同年度中に開通させる予定。総事業費は約26億円を見込む。  「銘板」のお披露目では、久万高原土木事務所の渡邊修明所長が「地域の名前をお借りし、小村トンネルと名付けた。ぜひ、愛着を持ってほしい」とあいさつ。また、施工者を代表して、浅田組の周藤昭夫取締役が「児童の皆さんが心を込めて書いた文字が、地域の未来を照らす象徴になるだろう」と思いを伝えた。  参加した児童と幼児らは、ほぼ真っ暗なトンネル内を一緒になって通り抜ける「歩き初め」も体験。川本賢一校長は「今回の経験は子どもたちの宝物になる」と感謝を述べた。