川崎市 市バス塩浜営業所を建て替え 民活検討で意見交換会

神奈川

塩浜営業所。現地で建て替える(川崎市資料より)

 川崎市交通局は、川崎区にある市バス塩浜営業所を建て替えるに当たり、民間活力の導入を検討する。事業者の意見を聞くため、PPPプラットフォーム意見交換会を10月22日と24日に開催する。参加申し込みは同月14日まで。  塩浜営業所(川崎区塩浜2ノ2ノ1)は川崎区エリアを担当する市バスの事業所で、1974年8月に竣工した。営業所と1階にある整備工場、給油所などの総延べ床面積は1675平方㍍。敷地面積は8091平方㍍で、営業所などがある東側敷地が6709平方㍍、27台が停められる第2駐車場が1382平方㍍。  用途地域は準工業地域で、建ぺい率は60%、容積率は200%。一部が津波浸水予想地域に指定されている。  営業所の完成から51年が経過しており、施設が老朽化。既存営業所の南東に、4階建てで建築面積1400平方㍍程度、延べ床面積3500平方㍍程度の新営業所を設ける想定だ。  再整備に際して車両整備の規模や機能を拡充。整備工場は現行の7バースから9バースへ広げ、2階を吹き抜けにして点検や整備を行いやすくする。民間の整備事業者の減少を受けた対応として、市営バス営業所内で車検業務が完結する「指定自動車整備事業」の指定取得を図る。  設備面では、電気バスの導入拡大を見据えた高圧受電設備や充電設備の導入、太陽光発電設備の設置や営業所のZEB化などを考えている。休憩室や仮眠室、整備工場の作業スペースの拡張も検討する。  民間活用は▽施設整備▽施設の維持管理▽施設の利活用▽車両整備―の4点で計画。設計施工一括(DB)方式や維持管理も含むDBM方式などで、既存施設によるバス運行を継続しながら新施設の建設、移転、解体などを行う方針だ。維持管理では、施設の補修・修繕、エレベーター保守管理、植栽管理などを一括委託する。  新営業所の4階には250平方㍍程度の余剰床を見込んでおり、民間事業者による収益性の高い施設の整備・運営を検討している。  従来手法で整備する場合、2025年度に基礎調査を実施し、26年度以降に基本・実施設計に着手。28年度から建て替え工事を行い、31年度の事業完了を目指す。従来手法では、設計後の新施設の建築、既存施設の解体、施設内の諸施設の整備は別途発注する考え。