川崎市 予定通りに進まず 学校施設長期保全計画の進捗状況

神奈川

学校施設長期保全計画。25年度末に改定する予定だ。

 川崎市教育委員会事務局は、学校施設長期保全計画の進捗状況を明らかにした。計画に対する2025年度末の完了予定校数は、最も老朽化が進んでいるCグループで校舎98校中47校、体育館48棟中42棟。緊急性の高い事業を優先したため、全体的に予定通りに進んでいないとした。  市議会第3回定例会で、加藤孝明氏(自民党)の代表質問に田中一平教育次長が答弁した。  学校施設長期保全計画は、校舎と体育館の改修や予防保全などの方針を定めた計画。目標耐用年数を80年に設定し、校舎と体育館を13年4月時点で築20年以下のAグループ(校舎39校・体育館37校)、築21~30年のBグループ(校舎36校・体育館90校)、築31年以上のCグループ(校舎98校・体育館48校)に分類。グループごとに長寿命化対策・予防保全・改築の時期やメニューを示している。  14年3月に現行計画を策定し、おおむね10年間を第1期取り組み期間として事業を進めてきた。25年度末に計画を改定し、第2期取り組み期間に移行する予定だ。  25年度末までの整備の進捗状況は、校舎のAグループが第1・2期取り組み期間40校中9校、Bグループが第1期36校中24校、Cグループは第1期98校中47校。  体育館のAグループは第1・2期で38棟中10棟、Bグループは第1期90棟中45棟、Cグループは第1期48棟中42棟。  加藤氏は「最も老朽化が進んでいる校舎Cグループは給排水・電気設備などの設備再生のフェーズに入る」とし、給排水・電気設備などの設計図面の保管状況などについても質問。  田中次長は「完成図面の保管状況については、全校を対象に調査する。図面と現況が異なる場合もあるため、図面の有無にかかわらず現地調査を行い、現況図面を作成して整備を進める」と答弁した。