倉敷市水島地区公共再編整備選定手続き進む
岡山
倉敷市は、老朽化した公共施設の再編整備に取り組む水島地区公共施設再編整備事業の選定作業を進めており、発注者と応募者と対話による質問・回答の内容をまとめた。主なものは、複合施設に先行して整備した図書館の運用の課題などについての質問に対して、水島市民交流センターでは分かりやすい利用者動線の計画や、ホールから図書館へ伝わる音と振動への十分な対策が重要であることなど。セキュリティー面では開館時間の異なる各機能の運用に配慮した設計を期待していると回答もあった。同事業の方式はDB方式。提案上限価格は66億5000万円(税込み)を見込んでいる。
対話ではこの他、ホールの使い方についての質問では、地域住民利用のホールとして位置づけており演劇、ピアノの発表会、バンドの発表会、中学校の吹奏学部の使用が想定され、さまざまな活動をしている方が利用しやすい仕様がよいと考えているとする回答もあった。
今後の主な選定スケジュールは、2026年1月30日と2月6日にプレゼンテーション・ヒアリング、2月優先交渉権者の決定と結果公表、3月に仮契約締結、6月の事業契約締結を予定している。全体の供用開始は30年3月の予定。
整備対象は水島公民館、水島児童館と水島図書館を複合化した「水島市民交流センター」の新設、水島市民交流センターと水島支所の外構施設などの整備、現水島公民館と現水島児童館の解体、水島中学校のグラウンド改修の4工事。
計画では、水島公民館、水島児童館と水島図書館を複合化し、水島支所北側に位置する水島児童館のグラウンドに、多様な世代の交流と活動拠点となる延べ床面積4100平方㍍以下の施設を建設する。敷地面積は6438平方㍍。
交流スペース、会議室などの貸室、座席約400席のホール、児童館、蔵書15万冊を収納する図書館などを備える。完成後に水島公民館と水島児童館、水島図書館を解体する。水島支所に隣接する水島北幸町第1公園は廃止し駐車場を増設する。
現施設は、水島公民館(水島北幸町1ノ2)が1974年3月に完成した鉄筋コンクリート造3階建て延べ1863平方㍍、水島児童館(水島北幸町1ノ3)が75年5月に完成した同造2階建て延べ635平方㍍、水島図書館(水島青葉町4ノ40)が85年5月に完成した同造2階建て延べ1394平方㍍。