三誠 縮管加工鋼管杭「ECS―DJ」を開発
四国
左・丹羽伸治代表取締役社長
基礎杭の製造・販売を手掛ける三誠(東京都中央区)は、ヨシモトポール(同千代田区)と共同で、縮管加工鋼管杭「ECS―DJ」を開発した。製品は、住商メタルワン鋼管(同千代田区)が資材を仕入れ、ヨシモトポールの工場で縮管加工を行い、三誠が提供する。9月から販売を開始している。新鋼管杭の使用で、施工コストは最大2割削減できるという。
従来製品では、鋼管を細径から太径に拡管するため、材厚が薄くなる傾向がある。しかし、同製品の縮管加工では、冷却技術を使った縮管によって、長さはそのままに先端部分のみを狭める。管が厚くなることで強度が増し、施工時の溶接箇所を減らすことができる。
三誠の丹羽伸治代表取締役社長は、「地震時の水平力への対応については、杭の本数を増やすのが現状。この過剰な鋼材料の増加を防ぐ方法はないかと考え、開発を進めてきた」と新製品の開発経緯を説明。「当社としては、受注金額よりも件数を重視し、環境負担の少ない杭として世の中に広めたい」と話した。