学生のホンネ~2025~⑧神奈川県立神奈川工業高校

神奈川

建設課3年の管浪凜さん

 神奈川工業は、施工管理に関する教育に力を入れ、次世代のリーダーを育成することを目指す。建設課3年の管浪凜さんは就職活動の真っ最中。受験先は大手ゼネコン1社に決め、勉強に励んでいる。  管浪さんが建設業を目指すのは「ものづくりに携わりたい」という思いがあるから。裁縫が得意な母親と一緒にナップザックを作ったのをきっかけにものづくりの楽しさに目覚めた。中学生の時に城のプラモデルにはまったことで大きな建物を造ってみたいと考え、建築に興味を持った。  高校の入学時から「卒業したら就職するつもりで進学は考えなかった」という。高校生活で力を入れて取り組むのが製図だ。学校の授業に加え、建築研究部でも図面と向き合う。  全国高校生建築製図コンクールには毎年応募している。1年生の時は選外という悔しい結果に。「黙々と一人で進めていたのが失敗だった。周りの人の意見を聞きながらつくるように切り替えた」と振り返る。線の太さや文字の大きさといった細かい点も意識し、2年生で銅賞を獲得。3度目の応募となる今回、悲願の金賞を目指す。  高校のカリキュラムでは現場見学にも訪れた。入学前までは3K(きつい、汚い、危険)のイメージだったが「事務所の中は整理整頓されていて好印象を持った」と話す。施工管理についても「計画を立てるのが好きなので面白そう」と感じた。  ただ建設業界に対しては「昔よりは女性も増えていると聞くがまだまだ男性が中心の業界だと思う。細かい部分への配慮といった面で女性が力を発揮できるのでは」と希望する。働き方に関しては「安心感を持つために休日がきちんと取れることが大事」との考えだ。  将来は「信頼される技術者になる」との目標を立てる管浪さん。高校生活最後の文化祭ではジェットコースターを制作する。(報道部=森直貴)