長久手市 11月にも旧香流苑跡地売却公募へ

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跡地利用方針(長久手市ホームページより)

 長久手市は、「旧香流苑」の跡地利用に向け、早ければ11月に売却の公募型プロポ―ザルを公告する。2025年度中に事業者選定手続きを進め、仮契約の後、議会の承認を得られ次第本契約に移行する。  これに先立ち、複数事業者の参加を得て8月に行ったサウンディング調査の結果を公表。そのまとめとして、「マンションをはじめとした住宅用地としてのポテンシャルを有していることが確認できた」と結論付けた。この結果を踏まえ、公募に向けた準備を進める考えだ。  サウンディングでは、「用途・立地など」「産業廃棄物、樹木の扱い」「その他」について意見があった。用途・立地関係では、「住宅と商業・福祉などの複合利用で価値向上が期待できる」や「価格設定の判断が難しい」という意見があった。  産業廃棄物・樹木の扱いなどについては、粉砕された杭の残置の建築への影響、樹木の維持管理の難しさへの言及があった。その他では、建設費の高騰や「借地の方が活用の自由度が上がる可能性がある」という指摘があった。  敷地の所在地は上川原1ノ1他。都市計画区域は市街化区域、用途地域は準工業地域で、建ぺい率60%、容積率200%。敷地北側は歩道付きで幅員9㍍の道路整備を計画しており、26年度以降に着手する。周辺地域は大型共同住宅や戸建て住宅で住宅街を形成しており、売却先の選定では住環境への配慮や敷地の地域開放などを評価対象とする。  「香流苑」はし尿処理施設として、1975年から長久手市と尾張旭市が共同で運用してきた。老朽化もあり、両市で協議の上、2021年度に閉鎖した。