国交省 野村ダム堰堤改良などに予算配分
四国
国土交通省は「防災・減災対策等強化事業推進費」の2025年度第2回配分として、国または地方公共団体が実施する32件の公共事業に対し、50億円の緊急予算配分を決定した。このうち愛媛県内では、国交省が実施主体の肱川水系肱川野村ダムの堰堤改良事業に6億3000万円など3事業に国費を投入する。
野村ダムでは、「肱川水系河川整備計画」に基づき、洪水氾濫への対策として放流設備の増設などの事業を行っているが、2025年度に入り、新たに崩落性の高い地質を確認したことから、推進費を活用して法面対策工事を実施する。工事内容は土量6530立方㍍の掘削工、長さ5㍍の鉄筋738本の挿入、180平方㍍の追加法枠工、仮設工となる。施工場所は西予市野村町野村。
この他、肱川水系肱川鹿野川ダムの堰堤維持事業に6000万円、県が事業主体の県道串中山線道路更新防災等対策事業に4000万円の国費を投入する。
鹿野川ダムでは、6月4日に発生したがけ崩れで、貯水池法面が崩落したことから、災害復旧箇所と併せて緊急的に法面工を実施する。もともと災害復旧事業として延長35㍍の道路土工を進める計画だったが、着手後にがけ崩れが進行したことから、施工延長を前後9㍍増やし、追加の法面撤去・復旧を行う。施工場所は大洲市肱川町久下。
串中山線では、4月21日の降雨により法面が崩壊し、全面通行止めとなっている。そのため推進費を活用し、緊急的に張コンクリート工などを実施する。工事内容は施工延長65㍍、張コンクリート工280立方㍍、モルタル吹付工988平方㍍、排土工2500立方㍍、鉄筋挿入工196本など。施工場所は内子町石畳。