鎌倉市 新庁舎整備「両輪体制」方針素案をまとめる
神奈川
鎌倉市役所
鎌倉市は、新庁舎整備について、現在の本庁舎の位置は変えず現地で建て替え、深沢地区に分庁舎として新庁舎を新築する「両輪体制」方針の素案をまとめた。市役所の位置を定める「位置条例」が否決され基本設計が一時停止していたが、新案を基に議会説明、市民説明を実施し12月議会で方針が決定すれば新庁舎整備が動き出すことになる。
基本設計は日建設計が2026年2月27日の納期で進めていたが、位置条例の否決により約6カ月間中断していた。この契約を26年度に執行するため12月議会で組み直し予算を上程する。債務負担行為で再設定するか、繰り越し手続きとするかを今後詰めていく。併せて12月までに両輪体制を確定させる。
素案では、新庁舎(分庁舎、深沢)をUR都市機構が土地区画整理事業を進めている寺分字陣出8ノ8の敷地約2万2300平方㍍に建設する。既存の本庁舎(鎌倉)は現在の場所(御成町18ノ10)での建て替えを前提に進める。敷地面積は約1万4000平方㍍。
スケジュールは、新庁舎(深沢)が25~26年度で基本設計をまとめ、27~32年度で実施設計などの事業者公募・実施設計・工事・引っ越し・開庁と示した。33年3月前後の開庁を想定する。規模は地上5階+免震層で約2万4300平方㍍。内訳は庁舎約2万平方㍍、消防約3000平方㍍、図書館・学習センター約1300平方㍍。職員数は600~700人程度。概算事業費は約170億円。
一方、本庁舎(鎌倉)は、新庁舎(深沢)の開庁後に工事着手し、その工事には新庁舎(深沢)の開庁後3年程度が必要なことから、早急に工事を進めても36年頃を開庁の想定とした。規模は地下1階地上2階建て延べ約1万3160平方㍍。内訳は庁舎約3000平方㍍、図書館・学習センター約8390平方㍍、民間は余剰面積。市議会機能(議場、委員会室、控室、議会事務局)を配置する。職員数は100~200人程度。概算事業費は約140億円。