港湾工事の新技術カタログ 護岸嵩上げ技術を追加

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 国土交通省は、港湾工事への新技術の導入促進に向けて3月にまとめた「新技術カタログ」に、藻場・干潟の造成と気候変動に応じた護岸嵩上げに関する技術を追加した。これにより、カタログには計60技術が掲載された。発注者や建設コンサルタントが新技術を導入する際の参考資料としての活用を想定している。  港湾工事の新技術カタログには、技術の概要や問い合わせ先、適用できる現場条件、採用実績が示されている。3月時点では、「桟橋上部工の施工作業効率化」と「吸い出し防止対策」に対する新技術29件を掲載していた。  今回は、新たな現場ニーズとなる「藻場・干潟の造成」と「護岸嵩上げなどの気候変動対応」に役立つ技術として、30技術を追加した。この他、吸い出し防止対策として、フィルター層形成につながる技術1件も追加している。  藻場・干潟の造成については、魚類や貝類など海洋生物の「種苗生産技術」として1件、甲殻類や藻類などの水中生物の「生物定着促進技術」として9件、浅場や藻場などの生物生息場をつくる「生物生息基盤材製作技術」として7件を掲載している。  気候変動適応では、嵩上げ技術6件、嵩上げ・補強技術4件、越波軽減技術2件、補強技術1件を掲載している。