長谷工 茨城県にPCa工場開設 関東全域の板状マンションで活用へ

神奈川

茨城県で開設したPCa工場。年間4000戸以上の床スラブを製造する

 長谷工コーポレーション(東京都港区)は、茨城県内でプレキャストコンクリート(PCa)工場を開設した。年間4000戸以上で使用するPCa床スラブを製造し、関東全域のマンション建設現場で導入。タワーマンションだけでなく板状マンションのPCa化を積極的に進める考え。  同社は首都圏で2024年に7475戸の分譲マンションを施工した。ワンルームマンションを除くとシェアは32・5%となる。今後も安定した受注量を確保するため、人手不足や残業規制、4週8閉所の促進などへの対応として生産性の向上を最重要課題と分析。PCaの導入を積極的に進めている。  これまではタワーマンションの建設現場を中心に柱や梁、床スラブ、外床でPCa部材を採用してきた。板状マンションでは外階段など一部の部材でしか使っていなかったが、茨城県かすみがうら市でPCaの製造工場を新設したことにより、床スラブにもPCaを導入することとした。  新工場では約4・6㌶の敷地に型枠や鉄筋の加工エリア、コンクリート打設エリア、ストックヤードなどを備え、年間4000戸以上のPCa床スラブを製造。関東全域のマンション建設現場に供給する予定だ。将来的には年間5000戸以上に増産することも視野に入れる。