BIM国際賞を初受賞 3次元モデル用いた積算
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国土交通省を含む産学官のチームが、BIM 活用の国際賞「oPenBIM Awards2025」のインフラ設計部門で国内初の部門最優秀賞を受賞した。直轄土木事業で実施している、BIM/CIMを活用した積算の効率化・省人化の取り組みが世界的にも評価された形だ。
受賞したのは、国交省と国土技術政策総合研究所、日本建設情報総合センター(JACIC)、buildingSMART Japan、ONESTRUCTION、東京都市大学で構成するチーム。国際標準であるoPenB IMを活用し、設計から数量算出までを自動でデータ連携させたシステム開発が評価された。
直轄土木工事で試行しているBIM/CIM積算では、3次元モデルに数量などの属性情報を持たせ、自動算出される数量を直接、積算に生かす。これまでも3次元モデルは活用していたが、積算根拠と連携していないため、算出した数量を転記していた。手間がかかるだけでなくミスの原因になる恐れもあり、課題となっていた。
直轄土木での取り組みをベースに、工事工種体系コードと関連する規格を属性情報として自動設定できるようにするなど、効率化の工夫を加え、作業時間を圧縮。橋梁下部モデルの作成に必要な時間が、従来の100分から40分にまで短縮できたという。