自衛官の居室を完全個室化 エントランス・トイレは積極的に木質化

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居室のイメージ画像

 防衛省は、自衛官が生活する隊舎の居室を完全個室化する。自衛官に与えられる居室の面積は、階級に関わらず15平方㍍となる。現在、2024年に改正した「自衛隊隊舎整備基準」に基づき、居室の標準設計を作成している。共用部のエントランスや水回りには木材を積極的に取り入れ、隊舎の魅力向上と、自衛官の人材確保につなげる。  現在、隊舎の居室は2~3人の相部屋になっている。自衛官の階級の「曹」は2人部屋で、それぞれに部屋面積15平方㍍が割り当てられる。「士」は3人部屋で、10平方㍍が割り当てられる。  防衛省は、自衛官の処遇改善の一環として生活環境を整え、人材確保につなげるため、完全個室Aタイプと完全個室Bタイプの2種類の居室を整備する。  完全個室のAタイプとBタイプの違いは水回り設備で、Aタイプでは水回り設備が共用となり、Bタイプではユニットバスまたはユニットシャワーが室内に併設される。  教育部隊の自衛官など、入隊して間もない自衛官は、原則として30平方㍍の部屋を2人で使用することとし、一定期間後には簡易な間仕切りで部屋を区切ることができる構造とする。  また、共用部のエントランス、トイレ、キッチンなどの水回り設備も更新。可能な限り木質化し、無機質だった隊舎からホテルを想起させるような隊舎にする。  隊舎の個室化・木質化に関する工事は2026年度に開始する。