首都高 晴海線延伸部 パシコンで概略構造、施工法検討

東京
 首都高速道路会社は晴海線の延伸部で概略構造と施工法を検討する業務をパシフィックコンサルタンツ(千代田区)に委託した。公募型プロポーザル方式で同社を委託先に選び、1億5690万円の見積金額を採用して9月26日付で契約を結んだ。シールドと開削で合計約1・8㌔の本線トンネルや新設出入り口2カ所の橋梁などの概略構造を考えるとともに、障害物撤去を伴うトンネル躯体の施工法を固める。2027年3月20日までに成果を得て事業化への対応に役立てる。  晴海線は都心方面の中央区築地から臨海部方面の江東区有明に至る延長約4・5㌔の自動車専用道路。ルート中間の中央区晴海から湾岸線につながる江東区有明の東雲ジャンクション(JCT)までの約2・7㌔が暫定2車線の嵩上げ式(高架式)で開通しているものの、大半を地下式で計画する都心環状線側の築地~晴海間は未着手となっている。  延伸を巡っては、東京都が24年度にパシフィックコンサルタンツに業務を委託してルートや構造、出入り口の位置などを検討した。30年代前半の事業着手と40年代前半の供用開始を目指している。  首都高が委託した今回の業務のうち、概略構造の検討は▽トンネル=シールド区間約1100㍍、開削区間約700㍍▽新設出入り口2カ所の橋梁=「晴海出入口(仮称)」の入り口約250㍍と出口約150㍍、東雲JCT付近の入り口約410㍍と出口約390㍍▽既設街路橋の受け替え=ルート上の黎明橋(橋長88・2㍍、3径間連続RC床版桁橋)―が対象。また、障害物撤去を伴うトンネル躯体の施工法は、ルート上にある都営大江戸線・勝どき駅の先行土留中間杭が本線シールドトンネルに干渉することから、想定案と業務の中で練る代替案を比較して最適案を絞り込む。  先行して晴海線延伸部の線形やトンネル防災計画を検討する業務をパシフィックコンサルタンツに委託。27年3月26日を期限に成果をまとめてもらう。