建災防 神戸市内で全国大会開く
大阪
今井雅則会長
建設業労働災害防止協会(建災防、今井雅則会長)と建設業労働災害防止協会兵庫県支部(三木健義支部長)は10月2日、神戸市内で第62回全国建設業労働災害防止大会を開いた。
今井会長=写真=は「建設業の労働災害は長期的には減少傾向にある」としつつ、死亡災害が全産業の中で約3割を占め最多である現状を踏まえ、「リスクアセスメントの推進、安全衛生マネジメントシステムの導入、メンタルヘルス対策、安全衛生教育など、多岐に渡る活動に積極的に取り組んでいく」との姿勢を示した。
また今回の大会について、「各種講習会や研究発表、展示会を通じて最新の安全衛生ノウハウや好事例を学べる機会だ。安全衛生意識を高める契機としてもらいたい」と呼び掛けた。
続いて会場では、福岡資麿厚生労働相や中野洋昌国土交通相のあいさつが代読された他、齋藤元彦兵庫県知事がビデオメッセージを寄せた。また久元喜造神戸市長は、発生から30年となる阪神・淡路大震災を振り返り、「当時は予期せぬ大災害で、ほとんど想定ができていなかった。その後は想定外を想定内にするための対策を講じてきたが、労働災害についてもこの取り組みを当てはめるべきだ。実際に起こった事例をしっかりと検証し、新たなテクノロジーを活用した上で、シミュレーションする必要がある」と述べた。
その後は、安全衛生功労者や顕彰基金による顕彰の受賞者らに対し、今井会長が感謝状と記念品を手渡し、功績を称えた。この他、厚労省の安井省侍郎安全衛生部長が「労働安全衛生行政の動向について」、元NHKアナウンサーで大阪芸術大学の住田功一教授が「阪神・淡路大震災30年 若い世代にどう語り継ぐのか」をテーマにそれぞれ講演した。
全国大会は2日、3日の2日間、現地とオンデマンド配信のハイブリッドで開催され、合わせて阪神・淡路大震災の企画展も行われた。
