石神井川調節池 887億で大成・鹿島JV

東京
 東京都は石神井川上流地下調節池工事の落札者を大成・鹿島JVに決めた。技術提案型総合評価方式を採用した一般競争入札に4JVが参加。10月2日の開札で入札金額が887億7500万円の2番札ながらも技術点が1位だった同JVを施工予定者とした。シールド工法で延長約1・9㌔の本管トンネルを構築する内容。第4回都議会定例会での契約案議決を経て着工し、2034年2月28日までに完了させる。  石神井川上流地下調節池は、西東京市南町1丁目の南町調節池から武蔵野市八幡町2丁目の武蔵野中央公園までの間に整備する貯留量約30万立方㍍のトンネル式調節池。22年3月に都市計画決定し、同年10月に事業認可を取得した。  今回の工事では武蔵野中央公園内に発進立坑を、南町調節池内に到達立坑をそれぞれ設け、青梅街道や伏見通りなどの地下に泥水式シールド工法で延長約1910㍍、内径14・3㍍(外径15・2㍍)、土被り約30㍍の本管トンネルを構築する。  予定価格は954億3497万2000円、調査基準価格は887億5452万3960円(設定率93%)。大成・鹿島JVの落札率は93%だった。  別途発注する工事で、石神井川の上流側に当たる南町調節池内に取水・排水施設を建設。また、中間地点の東伏見公園内(西東京市東伏見1丁目)にも取水施設を設けたり、連絡管を造ったりして本管トンネルにつなげる。南町調節池内、東伏見公園内、武蔵野中央公園内にそれぞれ管理棟を置く。  設計は建設技術研究所(中央区)が担当。事業期間は35年度までで、総事業費を1310億円と見積もっている。